“お手軽VR”は衰退の一途をたどるのか!?「Oculus Go」販売終了へ

米Facebookは、スタンドアロン型のVRゴーグル「Oculus Go」の販売を終了すると公式ブログ(英語サイト)で発表した。販売終了はゲームに特化した同シリーズの「Oculus Quest」の成功が大きな要因。Oculus Goは今後しばらくは継続して利用可能だが、12月18日をもって新規アプリの追加をストップし、その後バグ修正やセキュリティパッチ配布などを2022年で打ち切る。以降はサポート対象外の端末となり、実質利用できない状態となる。

公式ブログの情報によると、Oculus Goの販売終了は、Oculus Goがゲーム端末としての用途が少ないことにあるようだ。それは本体の機能によるもの。Oculus Goは、頭の動きのみを検知するトラッキング方式「3Dof」を採用し、体全体を動かすVRゲームのプレイに不向き。座ったままでも楽しめるということから、音楽ライブやスポーツの鑑賞など動画鑑賞に適した端末として活用されてきた。

一方、後発のOculus Questはゲームに特化したパワフルな設計。トラッキングは頭の動きだけでなく体の動きも検知する「6DoF」を採用する。体全体を使ってプレイする「Beat Sabre」「Dance Central」「The Climb」などの専用ゲームが人気だ。アップデートで追加された新機能「Oculus Link」を利用することで、Oculusの最上位機種「Oculus Lift(S)」の専用ゲームができる。今注目のVRゴーグルとなっている。

Oculus Goの現状を確認すると、国内の製品サイトでは販売を終了。サイト上は「Oculus Goは販売終了となりました」とアナウンスされており、同じページ内には代替品としてOculus Questが案内されている状態だ。

Oculus Goは、国内で2018年に販売を開始したスタンドアロン式のVRヘッドセット。販売価格は2万3800円で、その後に1万9300円に値下げした。高性能なパソコンを必要とせずに単独でVRを楽しめることから、初心者でも扱えるVRゴーグルとして人気を集めた。